フレーミング効果

フレーミング効果とは、大雑把にいえば、「同じ事実」でも、「フレーム(=枠組みという意味ですが、表現と思えばわかりやすいかなと)」が変わると、読み手(聞き手)の「印象」も変わるというものです。

(例)「成功率10パーセントの手術」と「90パーセントの人が死亡する手術」
前者は「助かりそう」、後者は「失敗しそう」と感じてしまうものですが、両方とも言っていることは同じです。

これを会話に生かしましょう。
具体的には、たとえば次のように、「肯定的な表現」を使います。

(例1)(事実)デブ
(肯定的な表現)「なんか(ドッシリしていて)安心できるし、癒されるよね」
(例2)(事実)気が利かねーな、コイツ。空気を読めよバカ!(怒)
(肯定的な表現)「A君って、周りが何と言おうが、自分の思う道を突き進むことができるタイプだね」

事実が指し示す意味を変える

さらに、フレーミング効果を使いこなすには、表現を変えるだけではなく、「事実が指し示す意味を変える」といいと思います。
どういうことか。たとえば、以下。

(事実)後輩のA君がふられた
(問)「ふられた」という事実が指し示すことは?
→「A君は、モテない」
(駄目な例)「モテないから、ふられたんだよ。女性ウケを良くするために、服装とか髪形とか変えればいいんじゃね?」

真実を突いているのでしょうが、きっと、嫌われてしまいます。
だから、ふられたという事実が指し示す意味を変えます。

(問)「ふられた」という事実が指し示すことは?
→イケメンでも、10回告白しても成功するのは3回くらい。20回告白して1回成功すればいい方。1回ふられたということは、あと19回ふられれば、うまくいく!
→すなわち、ふられたという事実が指し示すのは「成功するために必要な失敗の1つ」
(オススメの例)「20回告白して1回成功すればいい方だよ。ってことは、A君。あと19回、ふられれば、好きな子と付き合うことができるってことだよ」

さらりと後者のようにいえるようになると、人から好かれるようになります。
コレ、心理カウンセラーも使っているそうですし、新興宗教、マルチ商法などでも使われています。

(事実)生きるのが辛い
(問)「生きるのが辛い」という事実が指し示すことは?
→「天国」に行くための修行
(太古の昔から、使われている手)「生きるのが辛いと思っているのかい?それは、ね。天国に行くための修行なんだよ。今、辛い思いをすればするほど徳を積んだということでもあるから、天国に行けるんだ」

人は、その人が求めているものを欲します。
フレーミング効果を使いこなせるようになると、その人が求めている答えを用意できますので、人に好かれる会話ができるようになるということなのでしょうね。

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