人は、錯覚することがある(自己知覚)

自己知覚とは、簡単にいえば、「結果」から「自分の心を知る」こともあるっていう理論です。つり橋効果が、有名な話ですよね。
どういう理論なのか、簡単に説明します。

たとえば、合コンで女性がいて、かなりドキドキしたとしましょう。

<ふつう>
「あの女性、好みのタイプだ」と「自分の心」で感じているから、その結果、ドキドキすると考えますよね。つまり、あの人って好みのタイプという「自分の心」から始まって、その「結果」、ドキドキしたのだと考えるわけです。

このように人って、ふつうは、「自分の心」から始まって(=あの女性、タイプだと感じている)、「結果」が得られる(=ドキドキする)と考えます。

でも、人って、錯覚するときもあるんですね。
※)それを実験したのが、つり橋効果です。

<錯覚>
合コンに参加して、かなりドキドキしていたとしましょう。
なぜ、ドキドキしているのか、わからない。そういうときの話。
このときって、「結果」の「ドキドキ」だけがあるわけですよね。
その結果の原因、つまり、なぜドキドキしているのか、ハッキリはわからない。
で、人って、ふつうは、「自分の心」から始まって、「結果」が得られると考えるので、「自分の心で何かを感じているからドキドキしている」と考えます。
で、そのドキドキは、目の前の女性が魅力的だから、ドキドキしていると錯覚するときがあるんですね。
しかし――。
実際は、ドキドキしていたのは、単に豪華でオシャレな店で、緊張していたためでした……チャンチャン。
っていうオチのときが、よくあるんです。

要は以下です。
「なんか、ドキドキしているぞ!なんで?」
→実際は、豪華でオシャレな店で緊張していてドキドキしている
→しかし、それがわかっていない。なぜ、ドキドキしているのか考える
人はふつう「自分の心」から始まると考える。
すなわち、「目の前の女性がタイプと自分の心で感じているからドキドキしている」と錯覚することがある。

まとめると、自己知覚ですが、要するに、「結果(自分の行動、生じた状況)」を手掛かりにして、「自分の心(内的状態、つまり態度・感情・動機の強さなど)」を知ることがあるっていう理論です。

……この自己知覚の話、信じられないですよね。
「オレは、そんな錯覚なんかしないよ!」と思うかもしれませんし、実際、少なくても、わたしは信じられませんでした。
しかし――。
話が長くなるので、割愛しますが、人脈を作ったり、その他色々なことをしている際、自己知覚の理論って、結構、正しいかもって思うことがあったんですね。

「人の思考パターンを読む私の方法」のトップページ